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    地球の子 有名少年漫画誌で好スタートを切れたのに「偽装家族」漫画に及ぶことなく終わった「家族」漫画

    集英社コミックス
    10 /05 2022
      
    タイトル:地球の子
    出版社:集英社
    著者:神海英雄(代表作:「地球の子」)
    ジャンル:SF・家族
    掲載誌:週刊少年ジャンプ 全3巻
    あらすじ:ただの一般人・佐和田令助と、どの時代にも必ず1人だけ存在する地球を守る力をもつ存在『地球の子』・星降かれり。
    二人はある事で出会い、恋に落ちてしまう。
    境遇・能力・経験。何もかもステータスが違う2人だったが、令助のアタックもあり結婚へと至り子供・衛も生まれる。
    だが、そんな幸せ一杯の二人の前に地球の存亡をかけた危機が訪れる。
    地球を救うには、かれりの力が必須だったが、そのミッションは帰還不可能なものだった。
    だが、かれりは家族のいる地球を守るためその力を惜しみなく使う事を決め…。

    感想:あらすじは第1話の内容です。56P使っているとは言え、駆け足展開なのに無理がないのはすごい。そのまま読みきりとして通用します。
    なので充分おもしろいんだけど、その後の展開も駆け足になっている。
    週刊連載なのに、恋愛⇒家族愛に舵を切るのがあまりにも早すぎた弊害なのかとも思ったけど、恐らく一番描きたい場面を描くためにブレーキを緩めずに描かれたんだろうなと思います。
    常に最速・最短距離を走った漫画。
    その無駄の省きようと展開速度は展開が速いと言われたあの「鬼滅の刃」をぶっちぎるレベル。
    構成に無理はないんだけど、本当に展開を詰め過ぎ。
    そのせいで読者が置いてけぼりにされた感は否めない。
    恋愛パートに1巻分を使って読者の感情が令助に追いつくのを待ったほうがよかったのではと思う。

    神海英雄先生のまるで「木曜日のフルット」に出てくる白川先生のような収納名人っぷりはすごいけど、白川先生と同じくそれで損してる感じがします。
    2話目以降、要所要所で家族の思い出を振り返りる場面がありますが、もはや走馬灯のようでしたし。

    1話の時点で「これは次にくるんじゃないかな?」と思えましたし、人気がでる可能性もあったのに同じく超能力・家族を扱った「偽装家族」漫画と違い構成を詰めすぎたが故に、その機会を逃してしまった惜しい漫画というのが率直な感想です。

    超能力×恋愛という似たジャンル傾向の水上悟志先生の「サイコスタッフ(全1巻)」を思い出すと余計にそう思います。こちらは奇しくも「地球の子」の1話の大筋を1冊使って描いたような漫画でしたし、さらに言うなら「モブサイコ100」並みに主人公の光一は、超能力を持ってるけどモブな奴でした。
    ※「サイコスタッフ」は2007年に出版された漫画です。

    少し脱線しました。

    地球の子」は神海英雄先生の他の作品を知らないのでなんともですが、この漫画を読んだ限りでは連載ではなく読切や単行本1冊分や、上下巻といった短編でセンスを発揮する漫画家さんに思えます。
    なので、先生のそういった別作品を読んでみたいと思わされる佳作でした。

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    雨と君と 『たぬ…じゃなくて犬との心温まる交流と四季の彩り』

    講談社コミックス
    08 /25 2022


    タイトル:雨と君と
    出版社:講談社
    著者:二階堂幸(代表作:「雨と君と」)
    ジャンル:サスペンス・アクション
    掲載誌:週刊ヤングマガジン
    あらすじ:雨の日に出会ったふたり。お互いを想いあい季節は移り行く。

    感想:とにかく「た・・・いぬ」が可愛い。
    実は第1話「○○○、出会う」でその正体がはっきり明言されてるけど、ここでは「た・・・いぬ」として紹介します。
    なお周囲は『芸達者な仔』で済ませているが、人間と同じレベルで頭が良い。さらに、とても愛嬌のある性格してます。
    このマンガに出てくる他の動物も同じくらいのかしこさなのかなと思いきや、後に登場する友達の猫、近所の犬などはそんな事はなく、↓のようにごく普通(伝わるかな?)。
    雨と君と05雨と君と06
    出典:雨と君と1巻

    「動物のお医者さん」ですら、この異常なかしこさを軽く流します。(というより犬?ってほうが気になってる)

    雨と君と 07雨と君と01雨と君と02
    出典:雨と君と1巻

    作中で「た・・・いぬ」の頭のよさに本気で驚いていたのは「おとうさん」と「ティッシュ配りのお姉さん」くらいだが、
    雨と君と03雨と君と04
    出典:雨と君と1巻

    このように「おとうさん」は「むすめ(主人公)」の言葉で即座に状況を受け入れてしまう不思議な環境(もはや認識阻害魔法だとか催眠波かでもあるのってレベル)

    関係ないけど「た・・・いぬ」の名前は不明。主人公の「私」は「君」と呼んでおり、周囲も「ワンちゃん」「天使ちゃん」と呼んだり。最終回で「私」と「君」の名前が出てくるじゃないかなと予想してるけどどうだろう?

    他のマンガで「た・・・いぬ」に近い動物と言えばエクセルサーガの「メンチ」
    今日のさんぽんたの「ぽんた」
    でろでろの「サイトウさん」
    世界の終わりに柴犬との「ハルさん」が思い浮かぶ。
    ただ「ハルさん」は確かに頭良いけど、主人公のご主人が「あらゆる種族と意思疎通が可能な特殊能力者」っていう設定ありきだからちょっと違うか。
    でも、愛嬌とかを含めて考えた場合、一番近いのは「メンチ」で次点はやっぱり「ハルさん」だと思う。

    マンガとしてはきょうのさんぽんたや、世界の終わりに柴犬とみたいに、人と動物のほっこり掛け合いが楽しめる日常系。
    そういうのが好きな人や、癒しを求めている人にオススメ。
    寝る前とかに読むのにちょうど良い☆彡

    1巻が夏、2巻が冬、3巻が秋と来てるので、4巻で終わるかなと思って購入したけど終わらず。

    こういうマンガは長くなるにつれ良作⇒駄作へなってしまう事が多いので、長くても8~10巻くらいできちんと完結してほしい。


    ヒッツ 「ブルーストライカー」の柴田ヨクサル&沢真タッグ第2弾!

    小学館コミックス
    03 /15 2022


    出版社:小学館 
    作画:沢 真(代表作:「ブルーストライカー」「ヒッツ」)
    ジャンル:アクションSF 

    あらすじ:暗殺を生業にしている富田結途(トミタユズ)が一仕事終えたところ、育ての親から突如として伝えられたのは「試験が行われる」というものだった。
    その試験内容は 「今から会う奴を殺せ」というもの。
    「試験?今から?誰を?」と戸惑う結途の目の前に現れたのは、どこからどう見ても「自分」で…

    …読んでみてもらったほうが早そうなので第1話「僕がいる」をどうぞ!


    感想:2022年3月現在、「エアマスター」とか「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」や「ブルーストライカー」世界との関連は見受けられず。当然「妖怪番長」との関連性なんて皆無です。
    皆無なんですが…第1話で分かる事ですが、もう一人の自分が出てくるSF展開のあるアクションマンガです。

    実際、第1話を読んだ時、ジェット・リー主演の映画「ザ・ワン」の事と、「ターミネーター2」の終盤のとあるシーン(当時、どうやって撮ったの?と衝撃的過ぎたサラ・コナーのあのシーン)が頭をよぎりました。

    このもう一人の自分は一体なんなのか?どこからやってきたのか?については作中で、徐々に明かされていきます。
    現時点で明かされているそのカラクリを考えると、他の柴田ヨクサル作品とのコラボ可能性も0ではなさそうに思えますが…まあ可能性は非常に低そう。

    なお、同じ柴田ヨクサル×沢真タッグの第1弾である「ブルーストライカー」には2つの不満点がありましたが、今回は下記の通り解消されています。
    1.原作の作風と作画のミスマッチ感があった → 「ヒッツ」ではほぼ違和感なし。
    2.ストーリー進行に難があった → 「ヒッツ」は小気味良いテンポで進行している。
    ですので、「ブルーストライカー」よりもおもしろいです。

    現時点で一番好きな話は、第6話「僕らのお守り」。
    この「僕らのお守り」は、「ブルーストライカー」の第8話「チェンジ、ブルーストライカー」や、「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」の第12話「通りすがりのショッカー戦闘員です」などで柴田ヨクサルファンにはお馴染みの急にぶっこまれてくるのに、なぜか違和感0で引込まれるアレ系の話です。

    hityamatano1.jpg

    画像はその「僕らのお守り」の名場面の1つ。この話、本当に大好きです。この第6話は全てが名場面ってくらい濃密です。

    今後どうなるかはわかりませんが、現在のストーリー展開的に完結する頃には10巻は超え20巻くらいまでは到達してそうに思いますし、そうなってほしい。
    少なくとも打ち切りとなってしまった「ブルーストライカー」の巻数は既に超える事が確定したのは嬉しい限り。
    今回はしっかりと完結まで読ませてほしいので、応援の意味で記事にさせて頂きました。

    しつこいかもですが、少しでも興味が沸いた人は第1話「僕がいる」だけでもぜひ読んでみてください。

    ラグナクリムゾン 勝手になろうタイトル変換すると「最弱の竜狩人、未来の自分からチート能力持らったけど、敵はもっとチートで全く無双できません!」

    スクウェアエニックスコミックス
    05 /12 2021


    タイトルラグナクリムゾン
    出版社:スクウェア・エニックス
    著者:小林大樹(代表作:「ラグナクリムゾン」、「スカイブルー」、「殺意の戦鬼」)
    ジャンル:アクション・伝奇・ファンタジー
    掲載誌:ガンガンジョーカー
    既巻:8 2021/5/12現在

    ラグナクリムゾン
    左:ラグナ(人類最強のはずなのに大体いつも包帯)
    右:クリムゾン(基本的には女性だけど上の絵は男性版。人間を道具かゴミの2つに分けるクズ)

    そんな2人を主軸に展開されるストーリーが限られた極一部の間で毎月、話題沸騰!(多分)

    それがラグナクリムゾンです。
    では実際に読んでほしいと思います。
    1話:死神が生まれた日
    ※事件発生までの導入に当る部分は、正直ちょっと読むのをやめたくなるような内容ですが、そこを少しだけ我慢して最後まで読んでみてください。

    読んでいただけましたでしょうか?
    読み切りと錯覚するくらいの勢いですよね。
    これはとても面白くなっていくのでは!という可能性を感じましたか?
    それともダメでしたか?

    1話を読んでみて、こりゃダメだって人はすいません。
    ここでサヨナラです。

    良さ気だから1巻だけ読んでみようかなと思った、そこのあなた!
    ごめんなさい。1巻読了と同時にサヨナラになるでしょう。
    ぶっちゃけ1話で感じた面白くなる可能性は気のせいだったのか?と思うほど2話~7話はつまらん展開が続きます。

    さて、1話の時点で「とても面白いものになる」と可能性を感じたあなた!
    安心してください。8話以降は話数を増す毎にどんどん面白くなっていきます!

    1話を読んでいただければお分かり頂けるかと思いますが、小林大樹先生は話の盛り上げ方(起承転結)がめちゃ上手いです。
    初連載の「スカイブルー」でもストーリー構成のウマさはその片鱗を覗かせていたのですが…。
    なぜか2作目の「殺意の戦鬼」は個人的にはダメダメだったんですよね。
    殺意の戦鬼」はスランプ中に書いたのかな?

    せっかくなので少しだけ余談を。
    スカイブルー」は全5巻で打ち切りになってます。
    これは導入(起承)の部分が長すぎて人気が取れなかったのが最大の原因だったのではと思います。
    宿敵の王紅玉の非人間性をもっと早い段階で出せていれば打ち切りは無かったと思うんですが…。
    確かその話が出てくるのが3巻の終わりくらいだたかな?

    この王紅玉の非人間性が露わになる話。
    たまたま少年ガンガンを手にとって、適当にパラパラしてた時に目に飛び込んできたんですよね。
    で、これを切欠に小林大樹先生を知ったわけです。

    1話から読むのを心情にしてますので、途中から読み出すのは個人的にともて珍しいのですが、「スカイブルー」はそんな例外の一つです。
    あの話は神回だと思います。
    でもその後、1巻を手にとって読んでみたらアレ?ってなったんですよね~。
    本当に小林大樹先生は話の導入(プロローグ)→転換点(本編開始)までに難があると思います。

    話をラグナクリムゾンに戻します。
    社会現象となった鬼滅の刃にはまった人なら十分、ハマるれると思います。
    ※「鬼滅の刃」=「ラグナクリムゾン」って意味ではないです。

    それ以上は、語りません。

    未読の方はぜひ!
    念のため1話:死神が生まれた日再掲!

    東島丹三郎は仮面ライダーになりたい 仮面ライダー好きの話と思いきや、まさかの谷仮面⇒エアマスター世界の正統続編??

    小学館コミックス
    08 /17 2020


    タイトル東島丹三郎は仮面ライダーになりたい
    出版社:小学館
    作者:柴田ヨクサル(代表作:「ハチワンダイバー」「エアマスター」「谷仮面」「ブルーストライカー」)
    ジャンル:格闘・ストリートファイト・仮面ライダー
    掲載誌月刊ヒーローズ

    柴田ヨクサルと言えば、「エアマスター」、「ハチワンダイバー」ですよね?
    そして、これらの作品は「谷仮面」を起点として「谷仮面」⇒「エアマスター」⇒「ハチワンダイバー」⇒「ブルーストライカー」と同じ世界の話として継続展開されている事が非公式の事実として知られています。(※作者からの明言はなされていません)
    時系列に沿って、各マンガに登場する同一人物の年齢や取り巻く環境が変わっていくのも見所の一つとなってます。

    例えば「エアマスター」の相川摩季。
    エアマスター」では女子高生。「ハチワンダイバー」では肩書き??でしたが、「ブルーストライカー」では警察官として登場し、坂本ジュリエッタとの喧嘩まで披露されました。

    そして、この「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」ではなんと警察官⇒無職(懐かしい覆面姿)で登場します。

    エアマスター」ファンなら分かりますよね?

    そう、成り行きで崎山かおりと結成した《ファミレスラーズ》として、サンパギータ・カイ&早瀬実緒と激闘を繰り広げたあの時の覆面姿です。
    これを見ると「サッキヤマ!サッキヤマ!」と声が聞こえてきますよね!
    皆様の心にも居酒屋ボンバーは未だ熱い思い出として残っている事でしょう!
    え、忘れた? そんな人は今すぐ「エアマスター」8巻と9巻を読み直しましょう!
    そもそも、知らない人は「エアマスター」を全巻読みましょう!! 



    さて前置きが長くなりましたが、「東島丹三郎は仮面ライダーになりたい」はそのタイトル通り、仮面ライダーに憧れる東島丹三郎が仮面ライダー目指して成り上がるサクセスストーリー(?)です。

    主人公の東島丹三郎がどれくらい仮面ライダーに憧れているかと言うと修行に明け暮れ、修行のしすぎで熊すら素手で倒してしまいますが、「熊を倒せても仮面ライダーにはなれない!」と嘆きながら暮らしているほどです。
    まるで「打倒 相川摩季!」を誓った北枝金次郎です。

    そんな丹三郎の前にショッカーを名乗る強盗、ストロンガーの相棒であるタックルに憧れる女教師や仮面ライダーV3に憧れを持つ熱いライバルなどが登場し、誰が本物のライダーか?を決めるガチンコバトル(ストリートファイト)が繰り広げたりします。
    が、特筆すべきは“本物のショッカー”も出てくることです。
    この展開、そこはかとなく「ブルーストライカー」との連動を感じませんか?
    もしかしたらもしかして…根津田の登場もありえるかもしれません。
    これはそんな柴田ヨクサルファンならば決して放って置けないマンガです。

    気になった人は百聞は一見にしかずといいますので、
    ぜひ、こちらのヒーローズ公式サイトにて1~3話までご一読を!

    無様な愚か者

    画像は英雄伝説 黎の軌跡に登場する御方。

    私は1984年生まれで福岡出身福岡在住です。
    趣味と株式投資に時間を取られ更新滞っていたため、投資録+レビューに掲載内容を変更しました。

    株式投資は長期投資(1年~5年保有)を主軸としていますが、短中期をやらないという訳でもないです。
    投資判断はファンダメンタルズ分析をメインにしてますがテクニカルもある程度は気にします。

    レビューはコアな内容でも気にせず趣味に走って掲載する方針です。