輪環の魔導師 ムーンとムーンの間に挟まれてしまった物語。

    アスキー・メディアワークスノベル
    03 /08 2014
    輪環の魔導師〈4〉ハイヤードの竜使い (電撃文庫)輪環の魔導師〈5〉傀儡の城 (電撃文庫)

    タイトル輪環の魔導師
    出版社アスキー・メディアワークス
    著者渡瀬草一郎(代表作:「パラサイトムーン」「陰陽ノ京」「空ノ鐘の響く惑星で」「輪環の魔導師」)
    イラスト碧風羽
    ジャンルファンタジー
    全10巻。

    内容:神々は世界に祝福を残し去っていった。
    辺境の地、ミストハウンドに暮らす見習い薬師のセロ。
    優秀な魔導具職人を祖父にもちながら、その孫たる彼は何故か魔導具を造ることも使うこともできなかった。
    彼が魔導具を使おうとすると、子供でも使えるような魔導具でも何故か壊れてしまう。

    祖父の亡き後もセロは、ミストハウンドの領主オルドバに仕え、オルドバの娘であり幼馴染のフィノと平凡な日々を過ごしながら、薬師としての修業に日々を費やしていた。

    ある日、王立魔導騎士団のハルムバックと名乗る青年が、オルドバを訪ねてきて。
    セロは、“祖父の遺品”に興味を示したハルムバックから、遺品を見せてほしいと請われ―。


    感想:久々にライトノベルを読みました。おもしろかったです。
    でも、「空ノ鐘の響く惑星」の方がおもしろかったです。

    幼馴染のフィノのキャラクターがとても怖いです。ヒロインとしては、かなり問題のある精神構造でした。
    一方、主役たるセロは、むしろヒロインチックです。

    ですが、この物語の陰の主役は、猫の姿をした魔導師“闇語り”のアルカインです。
    各巻の裏表紙を飾る彼の雄姿には、毎回ノックアウト寸前に追いやられます。
    猫好きにはオススメです。

    ストーリーのほうは、“魔族”と呼ばれる魔導師たちとの対立に、
    かつてこの世界で起きた“大罪戦争”を含んだ過去の出来事をからませつつ進行していきます。
    この辺の設定やストーリーの展開運びは、素晴らしいです。また敵対勢力たる“魔族”も魅力的に描かれています。

    いっそ、“大罪戦争”編で、“無力の英雄ストラーダ”を主役に外伝を書いてほしかったと思いました。
    本編よりも“大罪戦争”の真実のほうが段々気になってきて、“大罪戦争”の話になるたびにワクワクしました。

    ただ、ちょっと残念だった点もありあます。以下ネタバレです。
    最終巻のエピローグとあとがきで、まさかの「パラサイトムーン」とのゆるい関連と、「ストレンジムーン」へのがっつりとしたつなぎが明確化されます。
    まず、大前提として「パラサイトムーン」は読んだ事がありません。こっちのゆるい関連性は、特に気にならないのですが…。
    エピローグで「ストレンジムーン」へのつながりを明確化された部分は、かなり残念な気分になりました。
    「パラサイトムーン」を読んだ事のある人は、また別の反応なんでしょうが、
    読んでない私からすると、せっかく素晴らしかった物語が「ストレンジムーン」への踏み台にされたようで悲しい気分になりました。
    作者さんは、「パラサイトムーン」に強い思い入れがあるようですが、もう少し読者の事を考えてほしかったと思います。

    ネタバレ終了。

    あと、もう一つ気になったのが、最終巻の展開が妙に駆け足だったこと。

    まあ、そんな不満はあったものの満足できる内容でした。
    点数をつけるとしたら、「空ノ鐘の響く惑星」を10点満点中10点とすると、
    輪環の魔導師」は、7点といったところです。ただ先述の2つの不満点さえなければ、9点といった感じでした!



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    無様な愚か者

    プロフィール画像は英雄伝説 零の軌跡に登場する御方。

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    2016年末から株式投資はじめました。
    ブログURL通り「死ぬまで負けてない」の精神で挑んでます。
    趣味と株に時間を取られて更新滞りまくりだったため、2019年を目前に備忘録+レビューに掲載内容を変更。

    株式投資の記録を載せますが、投資を推奨するものではありません。
    あくまで自分のためだけに書いております。
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